当研究室の電磁界解析への取り組み
有限要素法による電磁界解析では,無限空間を扱うために特殊なテクニックが必要となります。
そのテクニックは1980年台から様々な方法が提案されてきましたが,
昨今でも研究が続いている一つのテーマです。
当研究室では,現在公開されている有限要素法のプログラムを改造することなく,
無限空間を扱うことができる手法を開発しております。
そのテクニックは1980年台から様々な方法が提案されてきましたが,
昨今でも研究が続いている一つのテーマです。
当研究室では,現在公開されている有限要素法のプログラムを改造することなく,
無限空間を扱うことができる手法を開発しております。
- Improvised Absorbing Boundary Condition -
当研究室では,David Meekerが考案した ”Improvised Asymptotic Boundary Condition”の定式化を高周波に拡張し, “Improvised Absorbing Boundary Condition”を考案しました。
本手法により,特別なテクニックを用いることなく,従来の有限要素の電磁界解析プログラムで開領域問題を正しく扱えるようになりました。 本手法は,球殻層の複素誘電率と複素透磁率を決定する方法であり,それらの値を適切に設定することで,複数の放射モードとインピーダンス整合を取り,無反射境界を再現します。
本手法により,特別なテクニックを用いることなく,従来の有限要素の電磁界解析プログラムで開領域問題を正しく扱えるようになりました。 本手法は,球殻層の複素誘電率と複素透磁率を決定する方法であり,それらの値を適切に設定することで,複数の放射モードとインピーダンス整合を取り,無反射境界を再現します。
- 等価定理を用いた摂動論的補正法
当研究室では,電磁気学の等価定理を利用して,有限要素法で解いた解を開領域問題の解に補正する方法を提案しています。
この例は,静磁場の問題で,1ターンコイルの中央に円形の磁性体がある問題です。左側が有限要素法で解いた解で,中央がその解の境界の値から等価定理を用いて補正量を再構築したものです。それら2つを加算したものが右であり,正しく開領域問題の解が得られることがわかります。
本手法を用いることで従来の有限要素法のプログラムを改造することなく,有限要素法で計算した境界の値にグリーン関数を畳み込み積分をするだけで,開領域の解に補正することができます。
この例は,静磁場の問題で,1ターンコイルの中央に円形の磁性体がある問題です。左側が有限要素法で解いた解で,中央がその解の境界の値から等価定理を用いて補正量を再構築したものです。それら2つを加算したものが右であり,正しく開領域問題の解が得られることがわかります。
本手法を用いることで従来の有限要素法のプログラムを改造することなく,有限要素法で計算した境界の値にグリーン関数を畳み込み積分をするだけで,開領域の解に補正することができます。