Q3D Extractor は、Ansys が提供する 3 次元電磁界解析ツールであり、 主に配線や基板、ケーブル、コネクタといった構造物の 寄生成分(R、L、C、G パラメータ)の抽出に特化している。 高周波領域におけるインターコネクトやパッケージ設計において不可欠なツールである。
部品や配線の 3D モデルを入力することで、電磁界ソルバを用いて電気的な寄生成分を数値的に算出できる。 この結果を SPICE モデルとしてエクスポートできるため、回路シミュレータとの連携が容易であり、 SI(シグナルインテグリティ)、PI(パワーインテグリティ)、EMI(電磁妨害)の解析に直結する。
特徴的なのは、有限要素法 (FEM) とモーメント法 (MoM) を使い分けるハイブリッドアプローチであり、 精度と計算効率を両立している点である。これにより、複雑な 3D 配線やパッケージ構造でも 実用的な時間でシミュレーションが可能となる。
総じて Q3D Extractor は、3D インターコネクトの電気的特性抽出における事実上の標準ツールとして、 高速デジタル回路や RF 設計の現場で幅広く利用されている。